2020年(令和2年)会長挨拶 中島 幸男

中島幸男同窓会会長のご挨拶

樹々の緑も深くなり、吹く風も夏めいて参りましたが、同窓生の皆様方におかれましてはお健やかにご活躍のこととお喜び申し上げます。令和2年度も早や半年が過ぎようとしており、時の経つ早さを感じるこの頃です。

昨年は私達同窓生に縁の深い、イエズス会出身のヴァチカン元首であるローマ教皇が、38年ぶりに唯一被爆国である日本を訪問されました。その際、核兵器に関するメッセージを発表され、核攻撃は人道上も環境上も人類に破滅的な結末をもたらすこと。その悲惨な出来事の証人は長崎・広島であることを強く述べられました。核兵器の悲惨さについて世界の人々に考えてもらうチャンスと、核兵器から解放された平和な世界について訴えられました。また青年との集いの中で次のようなメッセージを述べられました。「どんな複雑な状況であっても、自らの行動が公正で人間的であること、正直で責任を持つことを心がけ、弱者を擁護する人になってください。言葉と行動が偽りや欺瞞であることが少なくない今の時代において、特に必要とされる誠実な人になってください。」と述べられました。このメッセージには、世界の貧困の問題、平和の構築は若い皆さんの務めですとの意味が込められているのではないでしょうか。

今年は年明けから新型コロナウイルスが世界的に拡大し、その影響で卒業式及び入学式も母校では生徒のみで実施されました。その際、卒業生に贈呈する記念品には青年の集いの教皇のメッセージを添えました。なお今年開催予定の総会は、51 期生の皆様の配慮でほぼ準備は完了していましたが、国内においても新型コロナウイルス感染拡大の終息が見られず、皆様の安全と健康のため残念ながら急遽、中止のやむなきに至りました。同窓生の皆様方、ご理解ご協力のほどよろしくお願いします。末筆となりましたが、くれぐれも新型コロナウイルス感染に気を付けられてお過ごし下さい。皆様のご活躍とご健勝をお祈り致します。