校長 大石 英雄 2019年度(令和元年度)挨拶

校長挨拶 上智福岡中学高等学校 校長 大石 英雄

薄暑の候、同窓生の皆様におかれましてはますますご清栄のこととお喜び申しあげます。

さて、今年3月に男女共学2期生となります70期生139名が卒業いたしました。そして、4月には76期生となります176名(男子78名、女子98名)の生徒が入学してまいりました。入学式には同窓会会長をはじめ後援会や上智大学から学長も来賓としてご臨席を賜り感謝申し上げます。一学年の定員は160名ですが、年々女子の入学者数が増加の傾向にありました。そして、ついに今年は女子生徒数が男子生徒数を大きく上回りました。入学当初は女子生徒の多さに圧倒されて男子生徒達が遠慮し、おとなしくなってしまうのではないかと心配でしたが、男子生徒もとても元気のある子が多くいて人数差は思ったほどは感じられないようです。少し安心しているところです。また、職員室の雰囲気もこの数年で大きく変わったように思います。少し前までは男性教員ばかりでしたが、専任、非常勤の教員を合わせて66名のうち22名が女性教員となりました。女性教員の数はこれから先もさらに増えていくことになるでしょう。

先日、長崎県立大学の名誉教授である上田成一さんという方が来校されました。その目的は、上田先生のお父様である上田十米蔵氏が長崎で制作された数々のマリア像を写真に収めるためでした。その一つが本学園のマリア像であるということでした。マリア像の制作過程での写真や、昭和29年5月10日にマリア像建立記念として平尾の校舎で当時の司教様、堤清三校長先生と共に上田十米蔵氏が写っている写真も見せていただきました。建立記念式では本学園がカトリック学校として、「地の塩 世の光」となる人、神様の御心にかなう人を育むことができるようマリア様に願いと祈りが捧げられたものと思います。本学園はその設立母体においても数度の変遷をたどり、外的には大きな変化が見られます。しかしながら、本学園の根底にあるカトリックの理念はその発足当時から何ら変わることなく脈々と受け継がれてきています。正門入ってすぐのところにたたずむマリア様は、これからもずっと本学園を見守り続けてくれるものと思います。